「Web制作がどんな仕事なのか知りたい。」
「Web制作に必要なスキルや知識って何?」
「Web制作をやってみたいけど、自分にできるか不安…。」
Web制作に興味を持ち始めたけど、いまいちよくわかっていない、そんな方も多いのではないでしょうか。
Web制作は、企業や個人のWebサイトを1から制作する仕事です。
初心者でも始めやすく、しっかり学べば誰でも身につけられるスキルになります。
そこで今回は、以下の内容を解説していきます。
- Web制作の具体的な仕事内容
- Web制作に必要な知識とスキル
- Web制作を学ぶメリット・デメリット
- 未経験からWeb制作スキルを身につける方法
この記事を書いた僕は、独学からプログラミング学習を始めてコーダーとして企業に就職。Web制作やシステム開発経験を経て、現在はフリーランスのプログラマーとして活動中。
Web制作スキルを身につければ、キャリアの選択肢を広げられたり、時間や場所に縛られない働き方を実現することもできます。
Web制作に興味のある方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください!
Web制作の具体的な仕事内容

Web制作は、企業や個人のWebサイトを1から制作する仕事です。
Web制作を行う際の一連の流れは以下の通り。
- ヒアリング
→クライアントから「Webサイトを作る目的」「誰に何を提供したいのか」などをヒアリングする。 - 設計・デザイン
→どのようなWebサイトを作成するのか決定した後、具体的なデザインを作成していく。(サイトに必要な素材の撮影を行う場合もある) - 制作
→デザインをもとにプログラミングを使ってコーディングを行う。 - テスト
→デザイン通りの表示になっているか、正常に動作するかなどをチェックする。 - 公開
→テストして問題なければWebサイトを公開。(クライアントに納品する)
Web制作会社で規模の大きなサイトを制作する場合、各工程でWebディレクターやWebデザイナー、Webコーダーなどのポジションに分けて、チームで制作を進めることが多いです。
規模の小さなサイトを制作する場合、1人ですべての工程を担当する場合もあります。
フリーランスでWeb制作を行なっているエンジニアは、Webデザインやコーディングなどの工程部分だけを請負う方もいれば、チームを組んでディレクションを行い、デザインやコーディングは外注している方もいます。
このように、Web制作はさまざまな工程を踏んで1つのサイトが制作されていくのが特徴です。
どの工程を担当するかで仕事の内容も大きく異なります。
また、Web制作と似た言葉で「Web開発」がありますが、これらは異なる仕事内容です。
Web制作とWeb開発の違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:Web制作とWeb開発の違い4選!どっちがおすすめか経験者が解説
Web制作に必要な知識やスキル

Web制作に必要なスキルは主に以下の3つです。
- プログラミング
- Webデザイン
- Webマーケティング
順番に解説していきます。
プログラミング
Webサイトを制作するためには、プログラミングスキルが必須です。
なぜなら、Webサイトはプログラミングで作られているから。
普段よく目にするWebサイトのページは、HTML・CSS・JavaScriptといったプログラミング言語で作られています。
厳密にはマークアップ言語と呼ばれ、サイトの見た目を作る言語。
→例)文字や画像などの構成を組み立てて、配置を整えたり装飾したりすることができます。
Web制作ではサイトの動きをつけるためのプログラミング言語。
→例)画面をスクロールした際のアニメーションやボタンをクリックしたときにスライドする動きなどを作ることができます。
HTML・CSS・JavaScriptといった言語でサイトの見た目を作る職種をコーダー(フロントエンドエンジニア)と呼び、PHPといったサイトの裏側の処理を作る職種をサーバーサイドエンジニア(バックエンドエンジニア)と呼びます。
このように、Webサイトにはたくさんのプログラミング言語が使われているので、プログラミングは必須のスキルです。
Webデザイン
Web制作では、サイトの見た目を考えるWebデザインのスキルも必須です。
なぜなら、Webサイトの見た目によって、実際にサイトを使うユーザーにもたらす効果が大きく変わるから。
Webサイトを開いたときに、見たい情報がどこにあるのかわからない、使いずらいと感じたら、ユーザーはサイトから離れていってしまいますよね。
サイトの見た目の影響で、提供できる価値があっても、その機会を失ってしまう可能性があります。
ただ見栄えの良いデザインを作るのではなく、ターゲットに提供したい情報を適切に伝えて、サイトの目的を果たせるデザインスキルが求められるということです。
また、Photoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)などのツールを使用するスキルも必要になります。
Webサイトのデザインであれば、Figma(フィグマ)などのツールがよく使用されていますね。
このようにWeb制作では、サイトのデザインが重要なので、Webデザインスキルが必要不可欠であることがわかります。
Webマーケティング
Web制作では、サイトを目的に沿って機能させるために、Webマーケティングの知識が役立ちます。
なぜなら、質の高いWebサイトを制作できたとしても、そのサイトに訪れるユーザーがいなければ、サイトの目的を果たせないから。
Webサイトの目的はさまざまですが、多くの場合、認知度を上げたり情報を提供したり売上を伸ばすことが重要になります。
そのためには、Webサイトに集客する施策や商品の販売を促進する活動など、マーケティングスキルを活かして運用する必要があるということです。
具体的には、Webサイトへ流入したユーザーの属性や経路を分析したり、ターゲットに認知させるために広告を運用し効果を測定したりなど、仮説を立てながら結果を確認して改善する作業を行います。
このように、Web制作はただWebサイトを作って終わりではなく、運用や改善が重要です。
そのため、Webマーケティングの知識があると、より価値を提供できるでしょう。
Web制作を学ぶメリット・デメリット

今回は、Webデザイナー、コーダーに共通する「コーディング」の部分を中心に、Web制作を学ぶメリット・デメリットを解説します。
Web制作を学ぶメリット・デメリットは以下の通り。
- メリット①:キャリアの選択肢が広がる
- メリット②:時間と場所に縛られない働き方ができる
- メリット③:未経験からでも学びやすい
- デメリット①:競争が激しい
- デメリット②:単価が低くなりやすい
- デメリット③:納期のプレッシャーがある
メリット①:キャリアの選択肢が広がる
1つ目のメリットは、副業や転職、フリーランスなどキャリアの選択肢が広がること。
理由は以下の2つです。
- Web業界はこれからも成長していくと予想されるため。
- ネットで完結できる仕事のため、場所が離れていても仕事を受けやすい。
総務省の調査では、インターネット附随サービス業の2020年度売上高は3兆4,289億円(前年度と比較して22.7%増加した)と示されています。
2010年度の売上高1兆1,736億円から比較すると、約3倍に増えているのです。
参考:情報通信業基本調査結果 2021年情報通信業基本調査(2020年度実績)総務省情報流通行政局 経済産業省大臣官房調査統計グループ
参考:情報通信業基本調査結果 平成23年情報通信業基本調査(平成22年度実績)総務省情報流通行政局 経済産業省大臣官房調査統計グループ
今後もWeb業界は需要が高まっていくと予想されているため、Web制作スキルを持っていれば転職先として選べる企業が増える可能性があります。
また、Web制作はPCとネット環境さえあればできる仕事のため、会社に出勤しなくても作業できるのが特徴です。
スキマ時間に副業として自宅で仕事をする、フリーランスとして複数の案件を受託してWeb制作を行うことも可能になります。
以上のことから、Web制作スキルを身につければ、自分の働き方にあったキャリアを選択しやすいと言えるでしょう。
メリット②:時間と場所に縛られない働き方ができる
メリットの2つ目は、時間と場所に縛られない働き方ができること。
メリットの1つ目でも解説したように、Web制作はPCとネット環境さえあれば作業できる仕事だからです。
副業やフリーランスとしてWeb制作を行う場合、クライアント先に出向かなくてもZoomなどで打ち合わせしたりチャットでやり取りできるため、地方からでも仕事ができます。
Web制作会社に転職する場合は出社する必要がありますが、服装が自由だったりリモートワークやフレックス勤務を実施している企業も増えているため、自由度高く働ける場合が多いです。
時間と場所を自分で選択できる働き方を実現すれば、
- 有給を使って行っていた役所や病院にいつでも行けるようになる
- 家事や育児をしながら空いた時間に自宅で仕事ができる
- 満員電車のストレスから解放される
など、さまざまなメリットが得られます。
このようにWeb制作で時間と場所に縛られない働き方を実現できれば、柔軟な生活スタイルを送れるようになるでしょう。
メリット③:未経験からでも学びやすい
メリットの3つ目は、Web制作は未経験からでも学びやすいこと。
なぜならWeb制作(コーディング)スキルは、デザインのようなセンスやプログラミングのような高度な技術は必要なく、しっかり学べば誰でも習得できるスキルだからです。
例えば、料理をする場合を考えてください。
レシピ通りの材料を揃えて、書いている手順通りに作れば、ほとんどの方はレシピ通りの料理ができますよね。
コーディングも同じで、コードの書き方がほとんど決まっていてデザインもすでにある状態なので、それを見ながら作成していくだけです。
また、HTMLやCSS、JavaScriptといったWeb制作に必要な言語は、ネットで調べれば欲しい情報がすぐ得られます。
学習するためのサイトや情報が充実しているため、学ぶのが簡単なのです。
以上のことから、Web制作(コーディング)スキルは未経験からでもしっかり学習すれば、誰でも習得できるでしょう。
デメリット①:競争が激しい
デメリットの1つ目は、Web制作の案件獲得の競争が激しいこと。
メリットの3つ目で解説したように、Web制作は未経験からでも始めやすいため、競合も多くなります。
自分と同じようにWeb制作を始めた方が多くなれば、たとえ十分なレベルのスキルを持っていたとしても、競合との少しの差で案件の獲得が見送られる可能性が高くなります。
競合に勝って継続的にWeb制作で稼いでいくためには、コーディングスキルだけでなく自分の強みを活かして差別化する必要があるということです。
例えば、コーディングに加えてWebデザイン、マーケティング知識、SEOの知識、プログラミングスキルなど。
また、顧客のニーズに焦点を当てて提案ができると案件を獲得しやすくなりますよ。
このように、Web制作は競争が激化しており、ただコーディングスキルだけを身につけた状態では継続的に案件を獲得していくことが難しい状況になっています。
デメリット②:単価が低くなりやすい
デメリットの2つ目は、副業やフリーランスとして案件を受注する場合ですが、Web制作の単価は低くなりやすいということ。
なぜなら、Web制作は未経験から始めやすくてできる人が多く簡単な仕事だからです。
Web制作のコーディングだけの案件は、1件あたり数千円〜数万円程度。
例えば、LP(ランディングページ)1枚のコーディングやWebサイトの下層ページ数枚のコーディング案件などです。
はじめのうちは制作の流れやクライアントワークなどに慣れていないため、多く時間がかかってしまい、時給で換算すると数百円になってしまうこともあります。
未経験からでも始めやすい仕事である反面、単価が低くなりやすいため、付加価値をつけて単価アップを目指していく必要があるでしょう。
デメリット③:納期のプレッシャーがある
デメリットの3つ目は、納期のプレッシャーがあること。
なぜなら、Web制作はクライアントから受注するタイプの仕事で必ず納期が存在し、それまでにWebサイトを完成させる必要があるためです。
Web制作を始めたての頃は、コーディングにかかる時間をあまり把握できていないことが多いでしょう。
また、認識のずれや修正などが発生する可能性も考えられます。
その状態で短納期の案件を受注してしまった結果、納期に遅れそうになり徹夜する羽目になることも少なくありません。
案件を受注する前に、ある程度コーディングにどれくらいの時間がかかるのか把握しておき、納期に余裕のある案件を受注することが大切です。
このように、Web制作では常に納期のプレッシャーがあるため、時間管理能力が重要になるでしょう。
未経験からWeb制作スキルを身につける方法

ここでは、Web制作のコーディングで必要なHTML・CSS・JavaScriptなどのスキルを身につける方法を解説していきます。
未経験からWeb制作スキルを身につける主な方法は以下の3つ。
- 独学で学ぶ
- コミュニティに参加して学ぶ
- スクールで学ぶ
①独学で学ぶ
未経験から独学でWeb制作スキルを身につけることは可能です。
理由は、ネット上に基礎から応用まで網羅的に学べる学習サイトがあるから。
独学でWeb制作スキルを学ぶなら、以下の2つのサイトがおすすめです。
2つとも無料から始めることができて、有料プランでも月額1,000円程度なので、低コストで学べます。
まずは、無料から始めてみて、続けられそうなら有料プランでどんどん進めていくといいでしょう。
以上のように、未経験からWeb制作を学ぶ環境が整っているため、独学でスキルを身につけることが可能です。
②コミュニティに参加して学ぶ
1人でWeb制作の学習を始めたけど、続けられない方は仲間と一緒に学習できるコミュニティに参加するのもおすすめです。
理由は以下の2つ。
- 同じようにがんばっている仲間に会うことで刺激を受け、継続のエネルギーになるから。
- わからないことなど、先を行く先輩に聞けるから。
独学でWeb制作の学習をしていると、どこかで必ずつまずくタイミングが来るでしょう。
そのときに解決できず、挫折してしまう方が多いです。
自分で調査して問題を解決する能力は大事ですが、はじめのうちはわからないことに何時間も費やして時間を無駄にし、挫折してしまっては元も子もありません。
SNSなどでコミュニティを運営している方がいたら、そのコミュニティに入ってみるのも良いでしょう。
③スクールで学ぶ
Web制作のスキルを身につけて転職したい方はスクールで学ぶのも1つの手段です。
なぜなら、Web制作で転職するために必要な環境が整っていて、転職を実現できる可能性が高くなるから。
スクールによって内容が異なりますが、大抵のスクールでは以下のサービスが受けられます。
- Web制作を学ぶために必要なカリキュラムがある
- 現役エンジニアの講師にわからないことを質問できる
- 転職サポートが受けられる
独学で学ぶ場合、人に聞ける環境でなければ継続することが難しいです。
しかし、スクールでサポートを受けることで正しい方向性でWeb制作のスキルを身につけることができます。
以上のことから、独学につまづいて1人で学習を続けることが無理だと感じた方は、スクールの受講を検討するのもおすすめです。
まとめ
今回は、Web制作の具体的な仕事内容から必要なスキル、Web制作を学ぶメリット・デメリットなどを解説しました。
Web制作は、企業や個人のWebサイトを1から制作する仕事です。
Web制作には以下のようなスキルが必要になります。
- プログラミング
- Webデザイン
- Webマーケティング
コーディングは未経験からでも始めやすく、しっかりと学習すれば誰でも習得可能です。
Web制作を学ぶことで以下のメリット・デメリットがあります。
- メリット①:キャリアの選択肢が広がる
- メリット②:時間と場所に縛られない働き方ができる
- メリット③:未経験からでも学びやすい
- デメリット①:競争が激しい
- デメリット②:単価が低くなりやすい
- デメリット③:納期のプレッシャーがある
継続的にWeb制作スキルで案件を獲得していくには、付加価値をつけていくことが重要です。
Web制作は学習するための情報がネット上にたくさんあるため、独学から学ぶことができます。
継続が難しいと感じた場合は、コミュニティに入って一緒に頑張る仲間を見つけたり、スクールを受講してサポートを受けたりなど、Web制作スキルを高めていくための工夫が大切です。
Web制作に少しでも興味のある方は、まずやってみることがおすすめなので、行動していきましょう。